【『食と健康』の科学】の正しい振興を目指して〔NPO法人21世紀の食と健康文化会議〕主催のシンポジウム【第1回食と健康フォーラム】を開催し、機関誌を発行してから令和7年で10年経ちました。
規制緩和とそれに便乗した企業と癒着したメディアの活動によって「トクホ制度」が一気に衰退し、それと相即して【『食と健康』の科学】とそれに裏付けされた【『食と健康』の世界】も混沌とした不透明な様相を呈しています。
本NPO法人が提唱した趣意から大きく離れ、好ましくない方向へ動いているように思われます。
真の意味で社会に貢献出来る正しい【『食と健康』の科学】を育成することが喫緊のテーゼであると言う視野に立って活動することが望まれています。
分子生物学に特化している姿勢から脱皮し、軸足を食生態学・栄養学とタイアップした広角的視野に立った抜本的な方向に向けて舵を切ることが要請されております。
活動のポイントは、トクホの制度化に大きな役割を果たした民間指導型の【機能性食品連絡会】のような機能を持った体制を構築することにあります。
即ち、我が国の経験豊かな伝統食の正しい普及を推進すること、そしてそうした活動を通して新しい研究成果を育成することを目指した【『食と健康』普及推進連絡会〔エコ・ライフサイエンス研究会〕】を創設することなのです。
「生命科学」を少子超高齢社会に貢献する「人間栄養学」へと率先垂範の精神で本格的に舵を切ることです。
即ち、食生態学、生活世界と食生活に科学のメスを入れることです。
現在は、ポストノーマルサイエンスの時代です。熟議に基づいた「合意の科学」の時代、多様性を配慮したプラグマティックな科学論を基盤とする「生命科学」が要請されている時代なのです。
生理学的な効能効果だけでなく、安全・安心と健全な食生活を基盤とする社会の進展に向けて尽力することであります。
科学体系の何処にメスを入れるか、学術論争だけでなく評価論争、レギュラトリーサイエンスが要請されているのです。
日本人の健康を創ってきた、豊かな食経験を持つ食材・メニュー・食文化の高度活用を目指す「食生態学」・「栄養学」・「臨床栄養学」と融合した「生命科学」を推進することです。
麹、酵母、味噌、納豆、発酵酢、サトウキビ、甜菜、クロレラ、お茶、ニンニク、シジミ、牛乳、野菜類等々に産・学・官が連携して科学のメスを入れ、得られた成果を広く社会に向けて啓発普及して行くとともに優れた新しい研究成果を育てて行くことなのです。
これまで先人達が培ってきた経験に裏付けされた暗黙知を形式化し知識として共有し、広く社会にに生かして行く「ナレッジマネジメント」を基盤とする【『食と健康』の科学】が要請されているのです。
【本NPO法人・エコ・ライフサイエンス研究会】のなかに設置する【『食と健康』普及推進連絡会】の活動基本コンセプトはここにあるのです。
こうした活動を通して得られた成果を分かり易く翻訳加工した情報として発信し、啓発普及活動を鋭意推進して行くことであります。
即ち、我が国の伝統食に【『食と健康の世界』の表舞台】でもっともっと活躍して貰うのに相応し環境を創ることであります。
我々のこれまでの活動を鑑みたとき、これまでの延長線上で活動して行くこと、現状のままで活動して行くことでは正しい食の世界の進展を期待することは期待出来ないのです。
これまでの経験と知識をレガシーとして生かしながら、時代の変容に的確に対応する実践が必須なのです。
つまり活動する拠点を幾ら作っても社会、国を動かす大きな効果を期待することは難しいのです。点から面、そして時代を動かす国家プロジェクト〔主潮流〕へとダイナミックに絶えず高揚して行くサスティナビリティな活動へと高めなければならないのです。
そのためには長期展望を視野に入れた目的を明確にして、実行可能な中・短期目標を立てて、喫緊のテーゼを明確にして着実に実施して具体的な効果を挙げて行く正・反・合の視野に立った肯定の弁証法に則って活動する起点・基点となるプラットフォームを創ることなのです。
そのためには戦略となる哲学が必要なのです。その基盤となるのが市民主義精神なのです。
こうしたことを理解し、社会に対して広く影響力のある普及推進機能を持ったコミュニタリアン・コミュニティーを創ることが全てなのです。
そのための活動拠点をどのようにして構築し、活動するかが問われているのです。
しかし、哲学は必須だが、哲学だけでは駄目なのです。
これを下敷きにした実践、実践哲学でなければならないのです。
インテリゲンチャーだけではなく、実際に活動する市民が中心になって市民主義精神に立脚した活動を可能とする環境を創ることです。
そのためには、自然科学や研究者だけではなく、人文系の学問や人文系の学者と連携した社会に貢献する活動が機動力とならなければならないのです。
トマス・クーンの『科学界の科学者だけによる科学革命論』ではダメなのです。社会で起きている問題も射程に入れた【『食と健康』の科学革命論】でなけらないのです。
「NPO法人21世紀の食と健康文化会議」の設立趣意を基盤として、これまでの活動を自省し、【健康寿命の延伸】を通して【健全な健康長寿社会の構築】を目指して、早期に社会に広く受容して貰え、真の意味で社会に貢献出来る喫緊を要するテーマを絞って、現場主義に立ってステップワイズに活動することを通して着実に実績を挙げて行くことに徹して活動ることです。こうした一連の活動拠点として本連絡会を本NPO法人の中に設立することにします。
以上